「ホームレス×広告」 心に響く4つの広告

最近「広告×コミュニケーション」の言葉を良く耳にする。 それは消費者の生活行動の多様化やモノがありふれた結果などによって、広告の在り方が戦略的になり、そして広告がより人々の生活に入り込むようになったということだ。私はそういった考え方を利用し…

凡人たちが社会的責任を果たす時代へ 〜『キック・アス』

スーパーヒーローものアクションコメディ。15禁。 スパイダーマンのような従来のスーパーヒーローものよろしく、主人公はどこにでもいる平凡な青年。しかしこの作品が特徴的なのは、彼がヒーローコスチュームを身に纏ってキック・アスに変身してもなお平凡だ…

貧困ビジネスが路上に生む3つの壁

Kさんはこぎれいな格好をしていた。 黒い肌、白髪交じりの髪はオールバックにして整え、髭もしっかり剃っている。 こんなところで料理をしていなければホームレスとはわからない。 今夜はすき焼きのようだ。甘い匂いが夕暮れの公園に漂う。 話しかけると最初…

生活保護の申請に同行して

11月25日、僕は市役所にいた。 役所の小さな面談室の中で、僕はひどく慌てた顔をしていたと思う。 こんなはずじゃなかった。頭にはそれしか無かった。 新宿中央公園で活動を始めてから、ずっと仲良くして下さっている方がいる。 彼はもともと長野でタクシー…

寿町で感じた、支援の難しさ

横浜、寿町。日本三大ドヤ街の一つと称される場所である。先日、私は親友と共に寿青年ゼミというものに参加するため、寿町を訪れた。寿青年ゼミとは、一泊二日で寿町に滞在し、炊き出しなどのボランティアを通して、自分たちにできることを考えようという趣…

心の漸近線

どんなに心通ったと思ったって、決定的な立場の差に気付く、祭りのあと。電車に揺られる僕たちにはあったかいお風呂と布団が待っていて、おじさんたちは新宿の寒空の下、冷たいコンクリートの上で今日も眠る。互いが互いの世界に戻っていく。それはまったく…

貧困は人を壊す

リョーコさん(仮名)/60歳/女性 横浜で生活保護を受けて施設で暮らしていたが、環境に耐え切れず、新宿中央公園に逃げてきた。先日、わたしとリョーコさんは横浜に置いてきた荷物を取りにその施設を訪ねた。行きの電車。これからの計画を立てたり、過去の…

ホームレスの写真を撮る

今回のブログはホームレスの方の実際を写真に収めている北山が担当します。ホームレスのおじさんの話や法的な内容ではなく、私個人の写真に対する姿勢みたいなものを知っていただければと思います。 どうしてホームレスの方の写真を撮るのか?ホームレスの方…

路上生活者の生存権

「健康で文化的な最低限度の生活」 よく聞くこの言葉は憲法25条に規定された生存権の文言です。 生きていく上で最低限の生活ができれば良いというものではありません。 人間らしく「健康で文化的な」生活が我々には保障されているのです。「では、路上生活者…

私のものさし、おじいさんのものさし

暖かそうな帽子とセーターを身に付け、バナナを食べていたおじいさん。話しかけると、聞いていたラジオを止め、話をしてくれた。 昭和10年生まれの、75歳。名前は聞かなくても良いだろ、ということで教えてもらえなかったが、公園暮らしを始めて、もう2…

のぼれない階段はどこまで続く

この数ヶ月間、路上生活者と対話を行ってきたが、その中で、ある程度見えてきたものがある。 路上生活に至るまでの過程は、段階的なものである。 ここでは、現在定職に就き、アパートで生活を送っている人を想定して話を進める。 何らかの原因で職を失ったと…

釧路市の自立支援プログラムがおもしろい ―『ルポ 生活保護』

命の格差 衝撃的なデータがある。*1 生活保護受給者の平均死亡年齢は、女性71.6歳、男性63.8歳。 全国で死亡した人の平均年齢(女性80.1歳、男性73.3歳)に比べて10歳程度も若い。 貧困は命の格差をももたらす。 その原因は判然としないが、死の問題は生の問題…

寿町、さなぎの家に行ってきた

10月23日 横浜市 寿町町には簡易宿泊所が林立していて、1ブロック先のビル街とは一線を画した雰囲気だった。簡易宿泊所(通称ドヤ)とは、4畳半や6畳といった狭い部屋を安い値段で一泊できる施設であり、生活する環境としては劣悪なものも多い。道を歩…

おじさん、路上を楽しむ

新宿某所。今回話したホームレスの方は斉藤さん(仮名)という、60歳のおじさんだった。白くてモコモコした暖かそうな生地のシャツに紺のスウェット、赤いサンダルを履いた姿にグレーのベレー帽がよく似合う。整った顔立ちで、泉谷しげるを柔らかくしたような…